肺炎の標準看護計画! 誤嚥性肺炎とは 〜非効果的気道浄化〜
記載日:2017/07/24
更新日;2018/05/03

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こんにちわ! 看護研究科の大日方 さくらです!実習では肺炎に関連する入院患者さんが多数いらっしゃいます。成人看護学実習のみでなく、小児看護学実習でも肺炎に患った患児を受け持つ場合があります。 そのため、基礎看護実習や、領域別実習に行く前に肺炎について事前学習をおさらいしておきましょう。
1.肺炎の病態生理
肺炎は、何らかの病原微生物が肺に侵入して発症する肺実質性の急性感染性の炎症です。
しかし病原微生物以外の病態生理として誤嚥性肺炎があるので、そちらもしっかりと学習しておくことが大事です。
肺炎には様々な原因(ウイルス性、細菌性、誤嚥性肺炎など)で発症します。
特に発症しやすい人に関してアセスメントするようにしましょう。
例えば、小児では免疫力が低いため成人と比べ感染しやすい
逆に高齢者も面影気力が低下し感染しやすいです。
成人の方でも白血病、インフルエンザ、免疫系の疾患を基礎疾患とする患者さんも感染しやすい事になります。
そのため、肺炎の予防の観点からアセスメントし看護計画を立案するようにしていきましょう。
例:◯◯を基礎疾患としてあり感染を起こし肺炎リスクが増大する。
などが看護問題となります。
学生さんが受け持った際は、しっかりと短期目標、長期目標を個別具体的に立案しましょう。
例:肺炎を起こさない。 だけだと指導者さんや教員からお説教をくらいます。
より具体的に計画立案を行い、短期目標を(ここでは患者主体の短期目標になります)
(嚥下機能の低下から誤嚥性肺炎が生じるリスクがあるため)食事や水分を誤嚥せず、飲食物を摂取することができるようになる。
(易感染リスク状態のため)手洗いや口腔ケアを主体的に行い感染予防を行えるようになる。
などがあります。
短期目標のポイントは
1,患者主体であること
2.患者さんが何を求めているのかしっかりと把握すること。 また、病態に関連するリスクについて優先順位をしっかりと見定める(理論を用いて)。
になります。
2.肺炎の症状
主要症候は発熱、咳、痰、呼吸困難になります。
年齢や基礎疾患の有無で必ず典型的な症状が出現しない場合もあり、高齢者では食欲不振などの症状の場合もある。
胸部X線検査で新たな浸潤影がみられます。

3.肺炎の合併症
脱水症、低アルブミン血症、呼吸不全に注意する必要があります。
特に肺炎になる高齢者が多いので、身体機能の低下、体力の低下によって食事が摂取できない状況になる場合があります。
入院時は脱水症、低アルブミン血症が合併しており、その治療も並行して輸液療法が行われる場合がほとんどです。
アセスメントのポイントとして、入院前の状態、入院後の状態についてカルテなどで把握し一つ一つ丁寧にアセスメントすると関連図が書きやすいと思います。
こちらの一冊は各疾患が多數記載されています。 また、各疾患ごとに病態関連図も記載されているので、実習中の関連図作りに非常に役に立ちます。
4.肺炎の情報収集 アセスメントの視点と根拠・起こりうる看護問題
ひとつひとつ専門性の高い情報が記載されているせいか、分かりづらい部分があるので注意が必要です。
しかし、事前学習の目次にそってレポートを記述でいるので高評価の一品です。
感染のリスク状態
1.気道の重力を利用した気道からの痰の喀出機能は臥床生活で低下する。
2.上気道の常在細菌が宿主や侵入微生物と平衡状態を保つ作用、誤嚥による常在細菌が自己の身体に入り、日和見感染の原因となることがある。
3痰を喀出する機能、咳嗽反射の低下をきたす基礎疾患の有無、年齢が影響する。
アセスメント項目
・年齢
・ 生活活動量の減少による痰の貯留
・ 自浄作用低下による口腔の衛生状態の変化
・ 神経機能の低下(誤嚥、咳嗽反射の低下)
・ 免疫機能の低下
・ 生活習慣:多量のアルコール常飲
・ 基礎疾患 など
肺炎で一番大事になるのが・・・
口腔内などの少量の常在菌を繰り返し誤嚥するが、症状(むせ、咳嗽など)はすぐに出現しない。夜間睡眠中に多い。
ということ。高齢者の場合は、誤嚥しているので身体症状がでない事が多いでの、日々のバイタルサインの変調や食事時の様子をよく観察していく事が重要となります。
5.肺炎の標準看護過程
肺炎の標準看護過程
問題リスト
#1気道に痰が貯留し換気が障害されている。
#2身体症状に伴い苦痛が生じている。
#3食欲不振やエネルギー消費増加により栄養状態が不良となり、感染防御能が低下している。
肺炎の問題リストの作成について上記の3つが優先準備が高いものになります。
学生さんが使用しやすいようNANDAで記載していますが、要所ことに解説を交えていきます。
看護計画
#1気道に痰が貯留し、換気が障害されている。
看護診断:非効果的気道浄化
関連因子:気管支内の分泌物、分泌物の貯留
看護診断を行う前にしっかりと関連因子のアセスメントを行います。
#1の看護診断では非効果的気道浄化が結論となります。
観察→アセスメント→看護診断→看護計画の立案→ケアの実践→計画の修正としっかりと基礎を思い出して記録に書き込みましょう。
看護目標
長期目標:気道における痰の貯留がなくなり、換気が改善する
短期目標
1)有効な排痰法が実施できる。
2)正常な肺音が聴取できる。
3)痰貯留感が消失する。
学生さんは、患者さんを入院から退院まで一貫した看護を提供することができません(だって実習期間があるんだもん)
そのため、学生さんが受け持ちから実習終了まで現実的な短期目標を設定し受け持ち患者さんとの関わりを持つようにする必要があります。
今回、短期目標で設定した内容は看護学生さん向きではありません
1日、2日で治るような疾患でもありませんし、かつ、学生さんは処置の類が直接することができないからです。
もし、学生さんらしい短期目標を設定する場合のポイント
・より受け持ち患者さんの個別性を重視する
・受け持ち3日目や1週間ぐらいに目標が達成できるようにする
などがあります。
例えば
短期目標
1)食事摂取時にゆっくりと摂取でき、ムセ込みや誤嚥が減少する
2)口腔内を清潔に保たれ爽快感が表出することができる
などがあげられます!
ぜひ、ご参考までに!
観察項目(O-P)
1)呼吸状態
2)痰の性状、痰の貯留の有無、痰の貯留部位
3)喀痰、咳嗽、呼吸に影響する因子
4)食事、水分摂取状況、脱水症状の有無
5)効果的な痰の喀出に必要な患者の知識や行動
援助計画(T-P)
1)気道の保湿により粘稠度を低くして、痰の喀出を促す。
2)体位ドレナージ(重力を利用する方法)⇒排痰体位(貯留部位が肺全体で最も高く、区域気管支が垂直になる体位)を介助し、喀痰を促す。
3)スクイージング
4)効果的な呼吸法、咳嗽を促すことにより、喀痰を促す。
5)腹式深呼吸は鼻からゆっくりと吸気を促す。口すぼめ呼吸で呼気を促す。横隔膜運動が容易な上半身高位で行うと効果的である。
6)催咳法
7)吸引法の実施
8)影響する症状の緩和
9)口腔内の保清
教育計画(E-P)
1)咳嗽、喀痰の必要性を確認する。
2)咳嗽、喀痰の影響因子について確認する。
3)効果的な喀痰方法が実施できるように説明する
4)痰の採取、吸引、吸入など検査、治療や医療的処置の目的、効果的な方法やそれに伴う侵襲を説明する。
5)禁煙指導
看護問題
#2身体症状に伴う苦痛が生じている。
看護診断
安楽障害
看護目標
長期目標
不快な症状が緩和し、安楽な状態で生活できる。
短期目標:
1)不快症状が緩和する
2)十分な睡眠がとれる
3)苦痛なく活動できる。
観察項目(O-P)
1)症状の出現状況、程度、変化、経過、影響因子
2)生活活動の状況、生活活動が抑制されている認識や思い
3)苦痛の表現や表出の状態
援助計画(T-P)
1)原因となる症状を緩和する。
咳嗽:気道刺激になる環境の調整
呼吸困難:呼吸運動を抑制する要因を調整、呼吸法の支援
胸痛:温熱刺激、精神的ケア、咳嗽法
発熱:体温調整を促す、熱感の軽減、発汗時の保清、水分摂取
倦怠感:1日のスケジュール調整、ベッド周囲、環境の調整
2)睡眠:休息がとれる環境の調整
3)障害されている生活活動の支援
4)コミュニケーション環境の調整
教育計画(E-P)
1)苦痛を我慢しないで相談できるように話し合う。
2)考えられる苦痛の予防方法を指導する
3)効果的な症状の緩和方法を指導する。
4)睡眠や休息が障害されている原因について話し合い、解決策を相談する。
5)リラクセーション法について相談する。
#3食欲不振やエネルギー消費増加により栄養状態が不良となり、感染防御能が低下している。
看護診断:栄養摂取消費バランス異常:必要量低下
関連因子
安楽障害に伴う食欲不振、発熱や咳嗽によるエネルギー消費の増大、高熱の持続、頑固な咳嗽
診断指標
食事摂取量の低下
アルブミン値の低下
看護目標
長期目標
必要な食事量が摂取でき、栄養状態が改善する。
短期目標
1〉十分な休息がとれる
2)食欲が回復する
3)必要な食事摂取量が維持できる
観察項目(O-P)
1)食欲、食事摂取状況、量、食事摂取の影響因子
2)栄養状態
3)エネルギー消耗因子
4)生活活動状況
援助計画(T-P)
1)食欲を増強する環境の調整
2)口腔ケア
3)食事内容・量の調整、嗜好の考慮
4〉食欲不振の苦痛症状の緩和、睡眠・休息のできる環境調整
3)輸液管理
教育計画(E-P)
1)体力の回復、感染防御能と位置づけて、食事摂取の必要性を説明する。
2)嗜好を取り入れた補食について相談する。
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さまざまな器官と密接に関係しているため幅広い知識が必要となる呼吸器疾患の看護ケア。
「呼吸器看護ケアマニュアル」は、肺がん、COPDなど16の疾患・症状別の看護、開胸術やNPPVなど13の治療別看護に加え、呼吸器の解剖やメカニズムなどの基礎知識から退院後を支える看護まで網羅。大阪府立呼吸器・アレルギー医療センターの医師・看護師らが中心となり、多職種連携の視点を添えながら実践知をまとめています。
実習では多職種連携。特にリハビリスタッフとの連携を密にする実習となるので、理学・言語・作業療法士などの視点を取り入れたアセスメントをしていく事が重要となります。
この一冊があれば呼吸器看護についてある程度網羅されているので、実習が楽になると思います。




